最近の食品業界における傾向ではお客さまの食品安全に対する要求レベルが高くなってきた為、属人的ではなくシステムとしてのきちんとした対応が必要とされ、また、優良企業との取引を継続するためには自社の経営品質、管理レベル、社員教育の向上が必須となってきています。このような環境が変化する中で、これらを実現するツールとして有効なのがISO規格の活用があります。その中でも食品分野で特に採用されている規格がISO22000です。

ISO22000はHACCPをベースに更に内部監査などの経営管理的な視点を加えた規格認証です。ISO22000では、さまざまな文書化が要求され大変だと言われますが、その中でも特に時間がかかるのが、規格要求事項の7番目に定義されている「安全な製品の計画及び実現」に関する事項です。これは大きく分けてPRP(一般的衛生管理)とHACCPプランの2つの対応から成り立っています(図1参照)。

 

図1:食品安全マネジメントシステム(ISO22000)の要求事項

図1:食品安全マネジメントシステム(ISO22000)の要求事項

 

最近、食品業界で話題となっているFSSC22000はISO22000の発展した認証といわれますが、FSSC22000ではこの中のPRP(一般的衛生管理)がISO/TS22002-1、PAS223によって更に具体的に言及されており、この点に注目が集まっています。しかしながら、FSSC22000でもISO22000と同様にHACCPプラン対応における文書作成は認証の取得・運用において非常に重要であり、対応に手間がかかる部分です。

HACCPプランにおける取り組みでは「HACCP7原則12手順」(図2参照)に沿って対応する必要があります。「HACCP7原則12手順」では製造工程を可視化し、ハザード分析を行った後に、重要管理点を特定します。その上でこれらをフローダイアグラム・ハザード分析表・重要管理点一覧表を中心に、他にも利用する原材料や製品の情報が記載されているリストなども含めて文書化することが求められます。

図2:HACCP7原則12手順

図2:HACCP7原則12手順

文書化の際のポイントは以下のようになります。

  • 作成したフローダイアグラムが現場作業と一致していること
  • 各工程のハザードを分析する際には生物的・化学的・物理的な視点で、かつその発生頻度と重篤度で評価されていること
  • 特定した重要管理点について許容水準の根拠が文書化されていること

 


寄稿記事『HACCPクリエータが実現する効率的なFSSC22000の構築・運用』

1.FSSC22000でも必要とされるHACCP文書作成のポイント
2.HACCP文書化作業における課題
3.課題解決のための有効な手段とは
4.HACCP文書化専用ツール『HACCPクリエータ』
5.HACCP文書を業務マニュアルとして活用
6.まとめ


 

本記事の執筆者
株式会社サン・プラニング・

株式会社サン・プラニング・システムズ

業務プロセスの可視化による業務改善やリスクマネジメントを推進。専門ツールiGrafx(アイグラフィックス)を活用した支援実績多数。国内導入実績2000社。