HACCP文書の作成を認証取得のためだけに行っている企業が大半であり、この文書を業務では使われていない方がほとんどです。ただ、このツールでは実際の業務での利用にも有効的に生かすことも出来ます。

皆さんは工程において業務を行う際には、必ずどこかの場面でマニュアルを活用されているかと思います。そしてマニュアルというと、文字がベースになったものを思い浮かべるのではないでしょうか。文字をベースとした文書で記載されたマニュアルは誰がどのようにやっても作業が標準化できるという意味では有効です。しかしながら視野が狭くなりがちなのも事実です。

一方でフローダイアグラムのように工程を流れとして可視化すると、工程の全体像を見渡すことができるので、業務がイメージしやすくなります。そして全体として業務の大きな流れを把握しながら、作業を行うことができるので、作業内容が頭に入りやすいというメリットがあります。また、ある特定の個人の力量に頼っているような、属人的な部分も可視化することで共有しやすくなります。

そして更に発展させて、マニュアルと可視化されたフローダイアグラムを連携させることで、”工程フローマニュアル”としての活用もこのツールでは可能です。具体的には各工程の詳細作業はツールのリンク機能を利用して各工程図形に添付されているマニュアルや帳票を確認しながら遂行する仕組みを築くことで、フローダイアグラムをベースとしたマニュアルとして利用ができます。図7のような活用イメージになります。

図7:HACCP文書の工程フローマニュアルへの活用イメージ

図7:HACCP文書の工程フローマニュアルへの活用イメージ

 

このようなフローとマニュアルの利点を生かした活用はルールが厳しい銀行などの金融機関ではよく行われており、教育ツールとしても活用されています。

食品製造においても安全面で厳しいルールが要求されてきますので、継続的な教育は不可欠です。前述した”工程フローマニュアル”を教育ツールとして活用し、ルールを徹底することは、ミスを防止しますので、業務の有効性向上に繋がります。

食品安全を徹底するのが大変であるという話をよく聞きますが、作成したHACCP文書をこのように仕組化して活用することで、継続的にPDCAサイクルを回すことにツールは大きく貢献できるのです。

 


寄稿記事『HACCPクリエータが実現する効率的なFSSC22000の構築・運用』

1.FSSC22000でも必要とされるHACCP文書作成のポイント
2.HACCP文書化作業における課題
3.課題解決のための有効な手段とは
4.HACCP文書化専用ツール『HACCPクリエータ』
5.HACCP文書を業務マニュアルとして活用
6.まとめ


 

本記事の執筆者
株式会社サン・プラニング・

株式会社サン・プラニング・システムズ

業務プロセスの可視化による業務改善やリスクマネジメントを推進。専門ツールiGrafx(アイグラフィックス)を活用した支援実績多数。国内導入実績2000社。