01-システム導入の為の現状把握

システム導入における失敗談は未だに多くあります。これからシステム導入プロジェクトを担当される方が失敗しない為に、押えるべきポイントを解説いたします。

 

システム導入における失敗とは

そもそもシステム導入における失敗とは何でしょうか?失敗にも大小様々ありますが、端的に言えば以下の2つにまとめられます。

  • 業務を効率化する目的でシステムを導入したが、効率化されていない
  • プロジェクトが予定の期間・予算をオーバーしてしまった

 

失敗に陥る原因とは

では、なぜ上記のような失敗に陥ってしまうのでしょうか。その主な理由としては、現場業務の把握がしっかりとできていないことが挙げられます。具体的には、次の3点に集約されます。

失敗1:すべての業務を洗い出せていない

すべての業務を洗い出せていない場合、後から把握していない業務が見つかり、プロジェクトの手戻りや遅延が発生します。

失敗2:業務の見直しや標準化ができていない

業務の手順自体が非効率的な流れのままシステム化しても、業務は効率的にはなりません。また、イレギュラー処理を無理にシステムに吸収しようとすると、システム要件が複雑化し、開発工数も肥大化してしまい、プロジェクトの期間・予算のオーバーに繋がります。

失敗3:開発ベンダーとの意思疎通が充分にできていない

現状の業務を可視化して開発ベンダーに伝えるだけでは、開発ベンダー側は発注者がどうしたいのか分かりません。現状の業務の詳細な手順や使用帳票・システム、抱えている課題、そしてあるべき姿をどう考えているかを、しっかり伝えることが出来なければ、開発ベンダーとの間で導入するシステムの青写真を共有できず、結果として望まないものが出来上がってしまいます。

 

システム導入プロジェクトの最初のステップである「現状業務の把握」で躓くことは、後のすべてのステップに影響し、プロジェクトの成否に関わります。また、これまでの業務プロセスを整理しないままシステムに押しつけようとしても、業務は効率化されません。

 

 

2.システム導入で失敗しない為に

すべての業務をもれなく洗い出す

02-業務の洗い出し(トップダウン分解・ボトムアップ合成)

モレなくすべての業務を洗い出すことが重要です。組織体系から分解して業務を体系化する「業務体系表」と、現場担当者にアンケート・ヒアリングを実施し、実際に行っている業務を洗い出した「業務棚卸表」擦り合わせることで、トップダウン分解とボトムアップ合成という二つのアプローチによる効果的な業務の洗い出しができます。大分類・中分類・小分類の3つに分類して体系化すると分かりやすく、モレなく効率的に業務の洗い出しができます。この最小単位である小分類を業務フローとして可視化します。

【「業務の洗い出し」に関連する記事】

 

可視化した業務フローを基に業務改善・標準化を行う

業務を可視化すると、現状の業務が抱えている問題も明らかになってきます。次に「業務のあるべき姿」を考えながら、それらの問題を整理し、分析し、解決すべき課題に落とし込みます。そして、その課題の解決策を検討します。業務のやり方を見直すのか、統合するのか等、業務プロセスの改善・標準化を行います。その上で新たに設計された業務を基にシステム化の要件定義を進めることが大事です。

 

現状業務とその課題及び業務のあるべき姿を正確に開発ベンダーと共有化する

現状の業務がどうなっていて、どんな課題を抱えていて、業務のあるべき姿をどう考えているのかを開発ベンダーに正確に伝えられなければ、望んだものと異なるシステムが出来上がるのは当然のことです。開発ベンダーに正確に意図を伝える為には、業務フローだけでなく、各業務の詳細手順や担当者、使用帳票・システム等の関連情報をまとめた「業務記述一覧」や現状業務が抱える課題をまとめた「問題・課題管理表」も作成する必要があります。これらの文書により、開発ベンダーに対して伝えるべき情報の網羅性が高まります。

上記の3点を押さえることで、

  • システム化の範囲が明確になり、プロジェクトの手戻りが発生しにくくなる
  • 開発ベンダーの業務・課題への理解が早まる
  • 業務改善・標準化により、システムが複雑化しにくくなる
  • 作成した業務フローを業務マニュアルに転用でき、業務の引き継ぎがスムーズになる

等の効果が出ます。

 

 

3.ツール選びの重要性

なぜ、ツール選びが重要なのか

実際にこれらの文書を一般的なオフィスツールで作成・管理しようとすると非常に工数が掛かります。プロジェクトに際し、使用するツールを深く考えずに現状把握に取り掛かってしまうと、その作業効率の悪さから、現場に大きな負担を掛けることになったり、業務フロー等の成果物の質を低下させることになりかねません。具体的には次の課題が懸念されます。

 

一般的なオフィスツールを使用する場合の具体的な課題

業務フローの作成・修正に時間が掛かる

現場の方に業務フローを描いてもらう場合、多くの方は業務フローの作成に慣れていません。また、一般的なオフィスツールは汎用ツールであり、業務フローの作成・修正の効率が悪く、作業者の負担は非常に大きいものになります。

業務フロー上に情報を整理しにくい

社内関係者やベンダーとの検討事項をメモ書き等の形で業務フロー上に追記していく場合、業務フローが文字だらけになってしまったり、どの情報がどの業務に紐付いているのかわからなくなる等、業務フローの視覚的な分かりやすさが損なわれてしまいます。これでは関係者間での認識共有や議論の為の資料には適しません。

「業務記述一覧」、「問題・課題管理表」の作成・修正が大変

「業務記述一覧」、「問題・課題管理表」は業務フローの内容と整合性が取れている必要があります。一般的なオフィスツールで作成する場合、それぞれを別々に作成する必要があり、手間がかかります。また、文書に変更が生じた場合、関連する文書の該当部分も整合性が取れるように内容を修正する必要があり、手間もかかりますし、ミスも発生しやすくなります。これらの文書は社内の関係者及び開発ベンダーとの認識共有のベースとなるものなので、整合性が取れていなければ認識のズレが発生する原因になりかねません。

成果物が資産として二次活用されにくい

一般的なオフィスツールで業務フローを作成した場合、プロジェクト終了後に現場での活用をお願いしても、手間が掛かる修正作業が敬遠され、継続的に活用されることは殆どありません。また、業務の流れは分かるものの、通常業務の中で扱う各種手順書や規定文書、帳票雛形などとの関連付けができず、そこから関連情報を辿りづらいことも、現場で活用されない原因です。

 

これらは一般的なオフィスツールを利用して業務フロー等を作成する場合に懸念される課題です。これらの課題のために、現状把握が長期化してしまっては、システム導入コストの増大や、関係者のモチベーションの低下に繋がります。現状把握の成否はその後の課題改善や要件定義に大きく影響し、システム導入の効果そのものまで左右しかねません。

 

業務プロセス可視化専門ツールを使用した場合のメリット

BPR+ならスムーズな現状把握を実現できます!

誰でも業務フローが素早く簡単に作成できる

BPR+は直感的に操作ができるので、誰でもかんたんに、手早く業務フローを描くことができ、現場を巻き込んだ業務プロセス可視化の推進に最適です。

視覚的にわかりやすく、業務に関連した様々な情報を含んだ業務フローを作成できる

03-業務関連情報の埋め込み

BPR+なら業務フローの視覚的な分かりやすさを損なうこと無く業務に関連する情報(業務の詳細手順や担当者、使用帳票・システム等)や問題・課題の情報を追加していくことができます。また、リンク機能によりマニュアルや規定文書等を紐付けて呼び出せるようにしたり、業務フローを階層化することもできます。これらの機能により、視覚的にわかりやすく、必要に応じて詳細な情報をたどることができる業務フローを作成することができます。業務フローにすべての情報が集約されているので管理も楽になります。

「業務記述一覧」、「問題・課題管理表」は自動生成され、手間が掛かりません

04-フローチャートから管理表を自動出力

BPR+は、業務フローに埋め込んだ情報を「業務記述一覧」、「問題・課題管理表」として自動出力することができます。これにより、担当者の作業工数が大幅に削減されます。また、これらの管理表と業務フローは整合性が確実に担保されるので、修正や変更時の作業ミスを防ぐことができます。

 

プロジェクト終了後も継続的にマニュアルとして活用できる

05-PDF形式やWeb形式に出力

BPR+なら業務フローの修正にあまり手間が掛からないので、現場の負担も少なくて済みます。また、前述のリンク機能により、業務フローにマニュアル、規定文書、帳表雛形等を紐付けて呼び出せるようにすることで、業務の流れがわかりやすく且つ豊富な情報を含んだ業務マニュアルとして利用できます。また、BPR+なら業務フローをpdfで出力したりweb公開することもでき、プロジェクト資産を社内展開しやすいという特徴があります。

【「業務マニュアルとしての業務フローの活用」に関連する記事】

 

BPR+はこれらの特徴により、一般的なオフィスツール使用する場合と比較して、システム導入の為のスムーズな現状把握を実現します。BPR+はiGrafx FlowCharterと連動したアドオンツールです。

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本記事の執筆者
株式会社サン・プラニング・

株式会社サン・プラニング・システムズ

業務プロセスの可視化による業務改善やリスクマネジメントを推進。専門ツールiGrafx(アイグラフィックス)を活用した支援実績多数。国内導入実績2000社。