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属人的になっている”あの人しかできない業務”を可視化しましょう

 

業務の標準化や平準化、リスクマネジメントの観点から、属人化した業務の見える化に取り組まれる企業様が増えてきています。

今回はこの「属人的な業務の可視化方法」をご紹介します。

属人化している箇所を特定する

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通常の業務の可視化と同様に、業務の流れをフローチャート形式で描いていきます。

次に、フローチャート上の作業を表すステップ(作業図形)を1つ1つチェックしていきます。

チェックは「その作業を代行できるか」という観点で行います。

ヒアリングをしたい箇所について担当者と認識合わせをする

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属人化している業務を担当する担当者を呼んで、ヒアリングを行います。

フローチャートでその業務の全体の流れを追いながら、ヒアリングをしたいステップを示します。

(担当者の頭の中でも作業の流れをイメージしてもらった方が、後の分岐や詳細情報のヒアリングの精度が高まります)

属人化しているステップについてヒアリング

そのステップではどのように作業をしているのかをヒアリングします。

恐らく、具体的なオペレーションを手順として聞くことができるか、複雑な判断分岐について聞くことができるでしょう。

どちらの場合もフローチャート形式で可視化をしていきます。

[理想的な形]

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ヒアリングで聞き出した詳細情報は、対象のステップにぶら下げる形が取れれば理想的です。

具体的には、フローチャートの特定のステップ(作業図形)にフローチャートを埋め込む(ぶら下げる)形です。

ツールによってはできませんが、その際はハイパーリンクなどで情報を紐付けてあげると良いでしょう。

オペレーションの手順を聞けた場合>手順をフローチャートで可視化する

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オペレーションレベルの手順を聞くことができた場合、それをフローチャート形式で可視化します。

通常の業務フローチャートと比べて粒度が異なりますが、属人化の排除の場合はそれでOKです。

下記のようなレベルでフローチャートを描いていきます。

  • A帳票を取り出す
  • Xシステムの画面と照合する
  • Xシステムの画面のハードコピーを取る
  • Xシステムのハードコピーを印刷する
  • Aを帳票を破棄する
  • Xシステムのハードコピーを回付する

複雑な判断分岐について聞けた場合>分岐のフローチャートで可視化する

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分岐の条件を示したフローチャートを描いていきます。

判断図形を使って「Yes/No」分岐や「場合分け」分岐を使って、それらの条件を可視化していきます。

分岐後のいくつかの処理方法が手順となっていれば、さらにフローチャートで表現します。

分岐のフローチャートと、手順のフローチャートが交じることで見にくくなる場合があります。

この時は、手順のフローチャートを別ファイルとして書き出し、分岐のみのフローチャートと分けて管理します。

必要に応じて動作レベルのフローチャートまで落とし込む

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「Xシステムの画面照合」などのオペレーションレベルでも、他の担当者が全く行ったことがないものも出てきます。

その場合は、動作レベルにまで落とし込んだ、より詳細のフローチャートとして描いていきます。

パソコンやシステムなどであれば、画面のスクリーンショットを貼り付けるのも効果的です。

  • Xシステムにログインする
  • 管理メニュー「各種照会」を選択
  • サブメニュー「入金情報」を選択
  • A帳票に書かれている顧客IDを入力

オペレーション上のポイントや注意事項などを盛り込む

オペレーション上発生する「困った」を補完する情報も盛り込んで置きましょう。

  • 該当する顧客IDが見つからなかった
  • ログイン情報が分からなくなった

など、業務が止まってしまいがちなシチュエーションをイメージして書いてください。

これはテキスト形式でOKですが、書きすぎてフローチャートの視認性を損なわないように気をつけましょう。

[理想的な形]

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該当するステップの中に情報を埋め込み、参照者が必要なときにその情報を確認できる形が理想的です。

マウスオーバーをした際に情報がポップアップされる仕組みをおすすめします。

使用する白地帳票や完成見本、システムのURL等をステップへリンク

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属人化したそのステップで使う帳票やシステムへのリンクも設定しておくと便利です。

帳票も雛形(白地帳票)と完成見本をセットで、ハイパーリンクを設定しておきましょう。

システムの場合はショートカットやURLなどをハイパーリンクで設定します。

ここまで見える化できれば、新任の方の業務マニュアルとしての利用価値も出てきます。

実際に第三者に業務をやらせてみる

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ここまで可視化を済ませると、階層的な業務フローマニュアルが完成します。

そのマニュアルを利用して、業務を知らない第三者に業務を実行してもらいましょう。

無事に業務を処理することができれば、無事に属人化を排除できたことになります。

また、業務マニュアルも同時に完成しているので、業務難易度も大きく下げることにも成功しています。

【まとめ】属人的な業務を可視化して共有・標準化する方法

業務の流れを可視化するだけでなく、属人的になっている業務の作業、オペレーション、動作レベルまで可視化してあげることで、誰でも業務を処理することができる業務の標準化・平準化が可能になります。

また同時に業務のマニュアルも完成するため、業務を処理するための要求レベルも下げることができ、業務の負荷分散が可能になります。

また、今までの担当者はより付加価値の高い業務に集中することも可能になります。

属人的な業務の可視化をこの流れで進めてみてください。

  • 属人化している箇所を特定する
  • ヒアリングをしたい箇所について担当者と認識合わせをする
  • 属人化しているステップについてヒアリング
  • オペレーションの手順を聞けた場合>手順をフローチャートで可視化する
  • 複雑な判断分岐について聞けた場合>分岐のフローチャートで可視化する
  • 必要に応じて動作レベルのフローチャートまで落とし込む
  • オペレーション上のポイントや注意事項などを盛り込む
  • 使用する白地帳票や完成見本、システムのURL等をステップへリンク
  • 実際に第三者にやらせてみる

 

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本記事の執筆者
株式会社サン・プラニング・

株式会社サン・プラニング・システムズ

業務プロセスの可視化による業務改善やリスクマネジメントを推進。専門ツールiGrafx(アイグラフィックス)を活用した支援実績多数。国内導入実績2000社。