01-世の企業はどんな目的で業務フローを作成しているのか?

企業によって業務フローの作成(業務プロセスの可視化)を行う目的は様々です。また、業種や部門によって様々な業務フローを作成しています。今回は、世の企業がどんな業務フローを作成しているのかを業種別・目的別にご紹介したいと思います。

 

業種別

金融業

  • 業務標準化
  • 業務マニュアル整備
  • 事務ミス削減、事務リスク低減

製造業

  • メーカー全般:品質管理(ISO9000シリーズをメインに各種マネジメント規格)
  • 食品製造・加工:食品安全管理(HACCP、ISO22000、FSSC22000)

BPO/シェアードサービス

  • 事務コスト削減
  • 提供サービス内容を示す資料として
  • フィットアンドギャップ(自社の提供サービスとお客様の業務をフローで比較して、サービスの有効性を検証する)

 

目的別

IT導入

  • システム刷新(要件定義の為の現状把握、新システム稼働後の新業務設計等)
  • ワークフロー/SOA導入

制度対応/リスクマネジメント

  • 新規上場(上場申請書類におけるフローチャート)
  • 内部統制
  • 各種ISO(ISO9000、14000、27000等)
  • 個人情報保護

業務改善

  • 業務効率化、コスト削減
  • 業務標準化
  • 業務マニュアル整備
  • BPR

新業務設計の例

ここでは業務改善やIT導入以外での新業務設計の例を紹介します。

弊社では某大学病院様向けプロジェクトにて「新病棟開業に伴う現状業務の可視化と新業務フロー設計」支援を実施させていただいた事例がございます。

新病棟で患者さんを迷わせない・困らせないように、新病棟レイアウトを考慮した診療プロセスと情報伝達ルートの再設計を行う為の業務プロセス可視化を実施しました。

  1. 現状業務の把握
  2. 現状の業務が新病棟ではどう変わるのか、どうあるべきかを策定
  3. 新病棟開業前に現地で新業務のリハーサル実施による検証と修正

新運用・オペレーションを関係者で議論していくと、どうしても各セクションのスタッフや医師などがお互いの意見を主張し合う場になってしまいます。これにより議論が空中戦に陥ることが多いのですが、このケースでは業務フローが共通言語になったことで議論が地上戦となり、プロセス・課題を共通認識とした上で一つ一つ課題解決に繋げていくことができ、結果として新病棟開業における新業務設計に「可視化」が大きく貢献しました。

 

業務フローの作成を行う目的は組織によって本当に多種多様であることが分かりますね。 

まとめ

ここまで業種別・目的別で業務フローの例を挙げてきましたが、これら以外にも様々な目的で業務フローは作成されています。

目的が変われば業務フローの書き方も変わります。業務マニュアルを作成する場合は「何をやるか」、「何を使うか」が分かれば十分ですが、コスト削減の為のフローを作成する場合は各作業における「作業者の単価」、「作業時間」等コストに関する情報も可視化する必要があります。内部統制であれば「財務報告の正確性を脅かすリスク」を可視化する必要があります。

業務プロセスの可視化では、目的に応じて作業内容だけでなく関連する情報も合わせて可視化することが大事です。実際のプロジェクトでは、それらの情報はフローとは別の文書としてまとめる場合がほとんどです。「業務記述書」、「RCM」等がその例です。

業務フローを書き始める前に「本来の目的に必要な情報は何か」をしっかり考え、可視化する項目と書式を定義することで有効性の高い業務プロセスの可視化ができます。多くのプロジェクトではいつの間にか業務フローを書くことが目的になりがちですが、「本来の目的」を強く意識して可視化に取り組むことがプロジェクトの成功につながります。

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本記事の執筆者
株式会社サン・プラニング・

株式会社サン・プラニング・システムズ

業務プロセスの可視化による業務改善やリスクマネジメントを推進。専門ツールiGrafx(アイグラフィックス)を活用した支援実績多数。国内導入実績2000社。