【はじめてのDX推進 ~社内プロセス改善者の奮闘記~】

第4回 : その改善ちょっと待った!改善を安易に考えていませんか?~定量情報の見方と大切さ~

 


第3回はこちら:
プロセスを可視化してみよう!
~業務フローはどのように書いていけば良いの?~
https://kashika.biz/bpmconsulting-blog-test3/


 

塚田
プロセスの可視化まではできました!
ってことで早速プロセス上で効率化できそうなところをバシバシ改善しちゃいましょう!
川井部長
やる気があっていいねぇ。その調子でよろしく頼むよ!山口さんもまた相談に乗ってあげてください。
塚田
はい!頑張ります!
コンサルタント 山口
承知しました。ところで、塚田君。効率化できそうなところはもう具体的な目星はついてるのかな?

塚田
そ、それは、、はっ!2重入力になってるところや転記作業なんかはフローの改善やRPA化ができると思います!

コンサルタント 山口
なるほど、確かに2重入力や転記作業は余計な手間になっている可能性はあるね。
コンサルタント 山口
だけど問題になりやすいところばかりにフォーカスすると本当の問題や、根本の解決につながりにくい場合があることに気をつけなくちゃね。
塚田
じゃあ、どうやって改善するべき問題を探していけばいいんでしょうか?ポイントか何かってありますか?
コンサルタント 山口
ポイントか、そうだね。じゃあまず、ヒントをあげようか。一言で問題って言ってもいろんな問題があるよね。その沢山の問題の中で重要な問題ってどんなものだろう?
塚田
重要な問題、、お金が多くかかっている問題ですかね?
コンサルタント 山口
おっ、良いねぇ。そのお金(費用)が掛かるという視点はとても大事で、費用がかかっているかどうかをチェックするためにはどうすれば良いだろう?
塚田
費用ですか、、その業務でどのくらい経費がかかっているか調べるとか?
コンサルタント 山口
良い発想だね。ただ経費って大きいくくりで考えちゃうと改善ポイントを見逃してしまうかもしれないから人件費ってくくりにして考えてみるとどうだろう?
塚田
そうか!人件費ってことはプロセスに対してかかっている作業時間を洗い出してみればザックリ分かりますね!
コンサルタント 山口
そうだね。作業時間もそうだけど多くの人が絡む作業であればかかった時間×人数分の時間を取っているということだから、そのようなプロセスがあったらそこも注意が必要だね。
塚田
時間×人数ですか。どんなものがあるのかイマイチ思い浮かばないんですが、、
コンサルタント 山口
例えば、一つの作業に60分かかっているものと、一つの作業に15分だけど4人携わっているものがあると同じ労働時間なのに15分の作業の方が軽視されやすい(問題になりにくい)傾向があるんだ。
塚田
確かに短時間で済むものだと個人の負担としては軽いから、あんまり問題視はしなさそうですね。
塚田
例えると実作業と会議みたいなものですかね?
コンサルタント 山口
良い例えだね。そういう複数人が関わっているものは関わっている人数を正確に把握しないと実質の時間が見えてこないからしっかり把握することも重要だね。
コンサルタント 山口
あとは複数人携わっているとそれぞれの都合次第でタイムロスが発生することもあるから実際は合計時間よりもっとかかる場合もあるから注意しよう。
塚田
なるほど注意するポイントは色んな所にあるもんですね。
コンサルタント 山口
そうなんだ。一応補足すると作業者の単金の違いなんかもあるから優先順位付けの際には単金の点も加味した方が良いだろうね。
ポイント①
時間×人数
時間×単金
の意識をしっかり持つことがコスト意識となる
たった20分の会議でも6人参加していたら1人が2時間の働くことと同じだけ時間を割いているので、
その点(本当に必要なのか)も踏まえ問題の洗い出しをしてみましょう。
塚田
なるほど。関わっている人数や単金までは思いもつきませんでした。さっき思いつきで言ってみた2重入力や転記作業なんかもよく問題としては取り上げられる気がするんですが。。
コンサルタント 山口
そうだね。目の付け所の一つとしては間違ってないと思うよ。だけど、そこには組織的に見ても負荷がかかっているのか?また効果的な改善箇所はどこか?
コンサルタント 山口
って考えると目ぼしいところに着目するのではなくて所要時間や件数などを確認してからの方がより効果的な箇所を抑えられるだろうね。
ポイント②
時間×件数  を意識することも大切です。
件数が多いのに作業者が少ないと処理待ちが発生し、リードタイムが増加します。
下の図は一見シンプルなフローですが、「登録処理」の担当者が件数に対して少ないため、処理待ちが発生している状況です。その結果、顧客へ登録完了の連絡をするまでのリードタイムが長くなり、顧客満足度が低下する恐れがあります。
塚田
確かに。効果として薄い改善だと結局意味があったのか?という話にもなるでしょうし。。
コンサルタント 山口
そう、だから効果的な改善を行うためには、定量情報を可視化してフラットな視点で見てみることも大切なんだ。
ポイント③
定量情報:数値化でき集計、分析が可能な情報のこと
定性情報:数値化できない、性質・特性のような情報
情報としてはどちらも大切だが、客観的な効果を観測するためには数値化できる定量情報を可視化し、分析することが重要です。
塚田
よし、定量情報も洗い出せた!あとは時間の多くかかっている業務を順番に見ればいいんでしたよね?
コンサルタント 山口
時間だけでなく、件数も大事だよ。件数が多く、時間のかかっている業務と件数が少ないのに時間のかかっている業務では問題の種類や改善策が違う可能性があるからね。
ポイント④
問題点洗い出しの優先順付けでは
「時間」、「件数」、「業務属性」を考慮すると有効的
例えば、営業の場合、顧客訪問等のコア業務と会議資料作成等のノンコア業務があります。コア業務に多くの時間を割くのは当然のことなので、件数や時間が多いからといって必ずしも問題があるわけではないことを考慮し問題提起しましょう。
コンサルタント 山口
それに定量情報を洗い出すことで最初に見落としていた隠れた問題にも気が付くことができたよね。
塚田
確かに!関わっている人数が多いことでも改善点になり得るのは盲点でした。
コンサルタント 山口
逆に優先して改善すべき問題と思っているところが改善効果が薄いこともあるんだよ。
コンサルタント 山口
例えば、作業ボリュームがあっても頻度が少ない事や、個人でみると作業割合としては大きいけれど組織(部署単位等)でみたときの割合では少ないとかね。
塚田
なるほど!ヒアリングの時には負担が大きくて優先的に改善してほしいという声の上がっていた作業も、部署とかの組織単位でみるとそんなに負担になってないケースがあるってことか。。
コンサルタント 山口
そうなんだよ。だから定量情報を踏まえてヒアリングや問題の洗い出しに入ることが重要なんだ。
塚田
はい!これで必要な情報が揃いましたね!ようやく問題点の洗い出しに入れそうです!

次回更新日は、2021年12月13日を予定しています。