【特集】シリーズ物流改革

特集「物流改革」

はじめに

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今回、「物流改革」をテーマにコラムを連載することとなりました、株式会社イノベーティブ・ソリューションズの木下です。

私はこれまで、一貫して物流システムの営業・プリセールス、システム導入と改善活動に携わってきました。様々な業種業態のお客様の元で大変貴重な経験をさせて頂き、多くのことを学ばせて頂いてきたのですが、10年以上の過程の中でも大きな疑問となっていたことが、「何故物流現場は変わらないのだろう」です。多大な投資を伴うシステム導入に数多く携わってきましたが、多くの場合、新しいシステムが導入されただけでは、肝心の業務内容に大きな改善は見られないという現場を数多く見てきました。

何故、物流現場は「カイゼン」が思うように進まないのか。

システム導入プロジェクトにとって「Go-Live」は大きなマイルストーンであり、多くの場合これがゴールになっています。しかしながら、物流現場にとってはシステムの「Go-Live」は新しいプロセスによる業務の始まりです。如何に業務の効率性や品質を高めていくかが問われており、経営層から見るとここからがシステム投資に見合う回収の始まりです。しかしながら、既存業務と新業務に目立って「カイゼン」された業務は少なく、またシステム稼働後も「カイゼン」活動が上手く定着化していない場合もあるようです。

自らをソリューション・ベンダーと呼んでいた立場からしても、事業会社側のこのような状況は由々しき事態です。名刺には「ソリューション・コンサルタント」という肩書が記載されていた時代も長くありましたが、上記のような結果を踏まえると、これまでお客様のどのような「課題」を「ソリューション」したと言えるのか。

自分自身に対してこのような問いかけをすること早15年。如何に「物流現場を変えられるか」という視点で様々な学習、検討、取組を行ってきた中で、昨今一つの新しいソリューションの種を発見し、それを育成・発展させる機会を得ることが出来ました。このソリューションのご紹介やご説明は別の機会でさせて頂くこととし、このコラムでは、私の経験を元に、物流現場や各種プロジェクトでは何が起こっているのか(或は何が起こっていないのか)、何故そのようなことが起こるのか、そしてそのような事象に対してどのように取り組んできたのか、幾つかの例と共に紹介していきたいと思います。

株式会社イノベーティブ・ソリューションズ 取締役 木下 雅幸 氏

 

 


第7回「高度化する物流サービスへの対策(2)」 – 特集 最終回 –