【第1回】課せられた任務、DX推進!
~そもそもDXって?何から手を付つけたら良いの?~


【あらすじ】

専門商社の芦原物産は、海外から様々な商品を輸入し販売している。
1年前に取り扱い始めた美容グッズが大ヒットして業績好調である。一方で、業務量が急増したため、社員は残業で対応せざるを得ない状況が続き、ミスも頻発している。
手書き伝票や、FAXでの注文請け、Excelファイルを用いた経理処理などが、影響していると思われる。
経営陣は、止血策として、他部門から複数人の社員を業務部隊に異動して補強を図った。
同時に、DXで抜本的な業務改革を早急に進めることを指示した。推進役として、川井部長の管理のもと、塚田が任命された。

主人公の塚田は、入社8年目の中堅社員である。
塚田は、以前業務企画部に所属していたため、各部署の業務内容はある程度把握しているが、業務改善の経験はなく、システム関連の知識もない。


 

川井部長
じゃ、後は頼むな!塚田くん。
塚田
はい、任せてください!必ず、DXで業務改革を成功させ、わが社のさらなる発展に貢献します。

塚田
とは、言ったものの、DXって何だ?デジタルトランスフォーメーションっていう言葉だけは聞いたことがあるけど、最新のシステムを導入すればいいのかな?

塚田
そうだ、以前お世話になったコンサルタントの山口さんに聞いてみよう。
こんにちは、山口さん。
コンサルタント 山口
久しぶりだね、塚田くん。今日はどうしたんだい?

塚田
実は、会社からDX推進役に任命されたのですが、何から手を付けていいか、分からないのです。
そもそも、DXって何ですか?

コンサルタント 山口
なるほど、DXね。最近よく聞くようになったけど、まずは正しく意味を理解しておく必要があるね。経済産業省が2018年12月に発表した「DX推進ガイドライン」を一読しておくと良いよ。
ポイント①
DXとは、企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズをもとに、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。
コンサルタント 山口
一言でいうと、ITを用いて収益拡大の仕組みをつくるってことかな。

塚田
なるほど!ありがとうございます。実は、最近取り扱い始めた商品が売れすぎて、現場がテンテコマイなんです。

コンサルタント 山口
おー、それは嬉しい悲鳴だね。

塚田
DXの推進役としては、ITシステムを導入して、販売量が増えても社員の手がかからないようにすれば良いわけですね。とりあえず、何かシステムを入れてみます。ありがとうございます。それでは、失礼します!

コンサルタント 山口
塚田くん、ちょっと待って!DXはそう簡単にはいかないよ。実際に、安易にシステム導入をして失敗している会社はたくさんあるよ。だから、正しい手順で、慎重かつスピーディーに推し進めていく必要があるんだ。

塚田
えっ、そうなんですか。適当にシステムを入れれば良いわけではないんですね。

ポイント②
DXはシステム導入をすれば良い、というわけではない

コンサルタント 山口
そう。まず、塚田くんは、現場ではどの業務が大変で、なぜテンテコマイだか知っているかい?”そして、どんなやり方をしているのか知ってる?もしかしたら、既に何らかのシステムを使っているかもしれない。そして、ただ単純に使い方を間違っているかもしれない。

塚田
いえ、何も知りません。

コンサルタント 山口
じゃあ、まずは、それを把握することから始めないといけないね。

塚田
誰かに聞けばいいですか?

コンサルタント 山口
そう、まずは現場の声をきくことが大事。けど、一度落ち着いて、計画を立てよう。僕は、DXは業務改善の一部だと考えている。かっこよく言うと、盤石な「ビジネスプロセス改革」こそがDXを成功させる、と思っているんだ。この電話だけじゃ、伝えきれないから、後日会ってゆっくり話をしよう。

塚田
はい、ありがとうございます。じっくり勉強させてください!

ポイント③
盤石なビジネスプロセス改革こそがDXを成功させる。

予告
①業務棚卸し
②プロセスの可視化
③定量情報の可視化
④問題の洗い出し
⑤課題の設定
⑥改善案検討(DX)
⑦新業務プロセス周知・管理

 

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