以前、「業務フローチャート」カテゴリーで『【業務フローの書き方】良いフローと悪いフローの違いとは?』という記事を公開しました。その中で、分かりやすい業務フローにする為のポイントの1つとして「開始条件を明確にする」と書きましたが、今回はその記述方法について3つの具体例を用いて解説します。
業務の開始点の種類は大きく分けて2つあります。
[要求開始型] 外部の要求・依頼に応じて開始される業務です。問い合わせ/申込を受けたり、書類や依頼メールを受領してから開始される業務が該当します。
[時刻開始型] 定期的な繰り返しのスケジュール、又は固定時刻にスケジュールされた業務です。週次、月次処理等が該当します。
では、具体的な例を見ていきましょう。
1.社外のアクションがきっかけのケース:[要求開始型]
社外からのアクションにより業務が開始される場合にはその部門を用意し、開始図形を置きます。
開始点の具体例:会員からの架電
会員からの電話の受電により、対象部門の業務を開始する場合には「会員」という部門を設置し、そこに開始図形を置きます。
2.他部門からの書類・データがきっかけのケース:[要求開始型]
他部門からの依頼書等の書類をきっかけに、対象部門の業務を開始する場合にはその依頼書を送付した「部門」に開始図形を置きます。また、その書類・データを明示します。
開始点の具体例:営業部からの注文書
営業部からの注文書受領により、対象部門の業務を開始する場合には「営業部」という部門を設置し、「注文書メール送信」と記述した開始図形を置き、注文書を示す補助図形とテキストを記述します。
3.定期的に実施することが定められているケース:[時刻開始型]
業務が定められたスケジュールにより開始される場合は対象部門に開始図形を置き、開始スケジュールを明記します。
開始点の具体例:[月次]当月督促対象リスト作成
月次で実施することが定められている業務の場合は、対象部門に開始図形を置き、開始スケジュールを明記します。単に「月次」ではなく、月の中のいつなのか分かるように書く必要があります。(例:毎月最初の営業日)
【まとめ】3つの要素で業務の開始点を明確にする
業務がどうやって始まるかは、その業務を把握する上で非常に重要な情報です。業務フローの読み手が、その業務がどうやって始まるかを正確に理解する為には、以下の3点を押さえることが重要です。
- いつ(タイミング 、条件)
- 何をきっかけに(行為、媒体)
- 誰が
前項の冒頭で紹介した、時刻開始型の場合は「いつ(タイミング 、条件)」を明確にしなければなりません。要求開始型の場合は「何をきっかけに(行為、媒体)」を明確にしなければなりません。
また、「誰が」については部門で表現します。社内外問わず、必要に応じてその部門を追加する必要があります。
今回は非常にシンプルな内容でしたが、業務フローの作成において基本中の基本ですので、これから業務フローを作成される方は、上記3点を意識して開始点を配置することをおすすめします。
業務可視化NOTE 運営事務局 編集担当