
倉庫や配送の仕事は、入荷から出荷までの作業が多く、荷主・倉庫・運送会社と関わる相手も多いため、全体の流れを説明できる人が限られがちです。この記事では、物流業務を業務フロー図にするときの範囲の決め方、倉庫・配送の流れの例、描く手順を整理します。
- 物流業務を業務フロー図にすると分かること
- 入荷から配送・返品までの業務フローの例
- 物流業務フロー図を描く5つの手順
物流業務を業務フロー図にすると分かること
物流の仕事では、荷物(物)と、指示書や在庫データ(情報)が別々に動きます。どちらか一方だけを見ていると、待ちや手戻りの原因に気付きにくくなります。業務フロー図にすると、次のことが一目で分かるようになります。
| 見えるようになること | 図で確かめる箇所の例 |
|---|---|
| 作業の待ち | 入荷予定の連絡が遅れ、荷受けの人員が空いている時間 |
| 二重の入力・確認 | 出荷指示を紙とシステムの両方で照合している工程 |
| 誤りが起きやすい箇所 | ピッキングから出荷検品までの間で、品番や数量を確かめる回数 |
| 担当者に頼った判断 | 欠品や破損があったときの連絡先・対応の決め方 |
| 社外との受け渡し | 荷主・運送会社へ情報を渡すタイミングと手段 |
倉庫・配送の業務フローの例(入荷から返品まで)
倉庫を持つ会社の、一般的な流れの例です。自社の作業名に置き換えて、担当(レーン)ごとに並べると下書きになります。
| 工程 | 主な作業 | 主な担当 | 動く情報 |
|---|---|---|---|
| 入荷 | 入荷予定の受付、荷受け、数量と外装の確認 | 倉庫事務・入荷担当 | 入荷予定表、納品書 |
| 格納・保管 | 棚番の割当て、棚入れ、在庫の更新 | 保管担当 | 在庫データ、棚番 |
| 出荷準備 | 出荷指示の受付、ピッキング、検品、梱包 | 出荷担当 | 出荷指示書、ピッキングリスト |
| 出荷・配送 | 送り状の発行、積込み、配送、納品の完了連絡 | 出荷担当・運送会社 | 送り状、配送状況 |
| 返品 | 返品の受付、状態の確認、再入庫か廃棄かの判断 | 倉庫事務・品質担当 | 返品伝票、在庫データ |
【フロー図の基本の書き方を確認】【業務フローの書き方】初心者でも5分でわかる!見やすく伝わる図の作り方
物流業務フロー図の作り方5ステップ
描く範囲を決める
「入荷から出荷まで」「出荷指示から納品完了まで」など、始まりと終わりを決めます。最初は困りごとの多い範囲に絞ると、早く使える図になります。
レーン(担当)を並べる
荷主、倉庫事務、現場の各担当、運送会社、システムなど、仕事を受け渡す相手ごとに横の帯を作ります。社外の相手も1本のレーンとして描きます。
物の流れと情報の流れを描き分ける
荷物の移動は太い線、伝票やデータの受け渡しは細い線や点線にするなど、線の種類を分けます。情報が物より遅れて届く箇所が、待ちの原因になりやすい箇所です。
例外の流れを書き足す
欠品、破損、誤出荷、返品、急ぎの出荷など、通常と違う流れを分岐として描きます。現場の負担は例外の処理に集まりやすいため、省かずに書きます。
時間と件数を書き込む
工程ごとに、1日の件数とかかる時間の目安を書き込みます。数字が入ると、どの工程から手を付けると効果が大きいかを比べられます。

物流業務フロー図についてよくある質問
【まとめ】物流業務は物と情報の両方をフロー図で見える化する
物流業務の業務フロー図は、範囲を決め、担当ごとのレーンに、物と情報の流れを分けて描くのが基本です。例外の流れと件数・時間まで書き込むと、改善の優先順位を決める材料になります。
- 物流では物と情報が別々に動くため、両方を1枚の図で見る
- 入荷・格納・出荷準備・出荷配送・返品の工程を担当ごとに並べる
- 例外の流れと件数・時間を書き込み、効果の大きい工程から改善する
業務の可視化を、失敗せずに進めるための手順を資料にまとめています。

