業務改善活動自体は何も生み出していないので、
極力低コストで実施するに越したことはありません。
しかしながらゼロコストというのはあり得ません。
そもそもそこで活動している人の人件費がかかっています。
業務改善活動は、どのようなコストがかかるのか。
なぜコストをかけなければならないのかを考えたいと思います。
1 どのような費用が考えられるか
2 どうやって費用を捻出するか
3 まとめ
どのような費用が考えられるか
人件費の他にどのような費用が必要になるのでしょうか?
以下の項目が考えられます。
1.【業務改善活動自体の効率を上げるためのツールの導入】
ツール等を導入することで業務改善活動を効率化し
業務改善活動の人件費の削減となります。
これはツールを導入して削減されるであろう人件費とツール導入金額を照らし合わせて費用対効果を算出したらよろしいかと思います。
2.【業務改善ノウハウの享受】
業務改善のノウハウがなければ余計なことをして、余計な時間がかかってしまいます。
また、改善活動が失敗したら、やって来たこと全てが無駄な行為となってしまいます。
しかしこの場合は費用対効果を算出するのは難しいでしょう。
ノウハウが無ければ必ず失敗するとも限りませんし、何をもって余計な時間というのも難しいでしょう。
このノウハウの教授というのは研修を受講したりコンサルタントのサポートを受けたりということになると思います。
3.【外部へ委託】
一般的にはコンサルタントに委託することになると思います。
コンサルタントに委託する場合は改善活動の費用対効果というより将来得られる何らかの利益に対する投資対効果ということになるでしょう。
コンサルティング会社が結果としての利益に対してコミットしてもらえるならいいのですが、ほとんどのコンサルティング会社はコミットはしない
と思いますので、この投資対効果の算出も絵に描いた餅になりがちです。
自分たちだけで実行できれば一番いいのですが、
そもそも自分たちで頑張ればできるのであれば、
コンサルティング会社の存在意義が無くなってしまいます。
業務改善活動は見様見真似でできるものではありません。
QCサークル活動も適当にやるのでは無く、
QCサークル活動とはどのようなものかを学んで実行するはずです。
ですから人件費以外のコストをゼロで実施することはあり得ないと思います。
もちろん、そもそも担当する社員がコンサルティング会社に在籍していたとか、
転職前の会社で散々業務改善をやっていたとかの例外はあります。
まず研修会やセミナーに参加しての業務改善ノウハウの習得は必須です。
そして活動を効率化させるためのツール(モデリングツールや集計ツールなど)
を検討し、実際にツールを使わずにやった時の改善活動の時間を計算して、
ツールを導入した場合どのくらい効率的になるかを算出します。
どうやって費用を捻出するか
そうしてかかる費用を計算して、改善活動の費用対効果を出して
上長や経営陣に提出し提言します。
人件費は給与だけで無く会社負担分の社会保険や福利厚生費などを入れると
結構高い金額になります。
この改善活動のための費用は、改善活動を効率化させ失敗を防ぎ、
そして将来的に得られる利益のためになります。
提言ストーリーは以下です。
1.業務改善活動にかかる人件費の算出
2.ツール等の導入における削減できるであろう時間の算出
3.改善活動の現実(手間がかかたり、意外と失敗が多いなど)と
今回の改善活動を成功させることによって将来もたらされる効果を説明する
業務改善の失敗事例はネットで山のように出てきます。
とにかく何のノウハウも無く進めて失敗した例は数多くあります。
研修、ツール、外部の助言をしっかり調べて、改善活動の予算を確保しましょう。
まとめ
業務改善活動費を捻出してもらわなければ
いつまでもダラダラと改善活動を行い、
結果が出ずに徒労感だけが残ってしまいます。
場合によってはプロジェクトのメンバーが悪い評価になったりもします。
このことを避けるためにも必要な経費は計上して改善活動に臨みましょう。