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【業務可視化にコンサルを入れるメリット】経験・知識・推進力を“買う”とは

【業務可視化にコンサルを入れるメリット】経験・知識・推進力を“買う”とは

業務可視化でコンサルを入れるべきか迷う人へ。価値は「きれいなフロー作成」ではなく、目的と成果物の粒度を揃え、品質と合意形成を担保して推進することにあります。内製との役割分担と、失敗しない選び方を整理します。

【業務可視化にコンサルを入れる】メリットが出る場面

業務可視化は「作図」ではなく「推進」を含む

業務可視化というと「業務フローをきれいに描くこと」が主役に見えがちです。しかし実務では、描くこと以上に大変なのが社内を動かして形にする推進です。

可視化は、単に図を作るだけでは終わりません。目的を決め、対象範囲を切り、粒度を揃え、関係者から情報を集め、合意を取りながら進めていきます。ここが崩れると、たとえフローが完成しても「使えない成果物」になったり、更新されず形骸化したりします。

  • 目的の言語化…業務改善/システム刷新/BPO/内部統制など、何のために可視化するのかを揃える
  • 成果物の定義…フローだけでよいのか、手順書レベルまで必要なのか、どの粒度で揃えるかを決める
  • 対象範囲の設計…どこまでを業務として扱い、どこから先を例外として切り分けるかを決める
  • 関係者調整…ヒアリング時間の確保、レビューの場づくり、抵抗への対応を含めて前に進める
  • 運用設計…作った後に更新される仕組み、責任者、保管と共有のルールを設計する

この「推進」を自社だけでやり切るには、経験とノウハウが必要です。だからこそコンサルは、単なる作業代行ではなく、推進の型を持ち込み、全体を前に進める役割として価値が出ます。

システム刷新やBPOなど…失敗できない局面ほど効く

コンサルの価値が最も出やすいのは、可視化の目的が業務改善の検討にとどまらず、意思決定や投資判断が絡む局面です。代表例がシステム刷新BPOです。

システム刷新では、業務を理解しないままベンダーに任せると、提案が「ベンダー都合」になりやすく、完成後に「使いにくい」「想定と違う」といった問題が起きます。ここで必要なのは、ベンダーに投げる前に自社で現状業務を把握しておくことです。可視化はそのための武器になります。

BPOも同様です。外部委託するには、そもそも切り出せる業務かどうかを見極める必要があります。さらに委託する業務がバラバラだと、委託先に渡すパターンが増え、コストも運用負荷も上がります。つまりBPOでは可視化と標準化が前提条件になります。

局面可視化が必要になる理由コンサルが効くポイント
システム刷新現状業務が分からないまま要件定義に入ると失敗しやすい現状把握の進め方成果物の品質を担保し、交渉できる状態を作る
BPO外に出せる業務の判断と、委託できる形への標準化が必要切り出し判断標準化の設計をリードし、委託が回る形に整える
内部統制要求される整合性や証跡があり、抜け漏れが致命傷になりやすい整合性の取り方運用設計で形骸化を防ぐ

つまり、失敗のコストが大きいほど、最初に「可視化の型」を入れておく価値が高まります。ここでコンサルを入れる意義は、成果物を作ることよりも、失敗しない進め方を買うことにあります。

社内に経験者がいない時ほど価値が出る

可視化プロジェクトがうまくいかない理由として多いのが、フローチャートを書いた経験がない、または目的に応じた成果物の作り分けができないことです。見よう見まねでExcelから始め、途中で詰まり、相談や問い合わせにつながる…という流れは珍しくありません。

経験者がいない状態で進めると、次のような「詰まりどころ」が発生しやすくなります。

  • どこまで書けばいいか分からない…粗すぎて使えない、細かすぎて終わらない
  • 粒度が揃わない…部署ごとに表現がバラバラで比較や統合ができない
  • 抜け漏れが発生する…重要な分岐や例外が落ちて、現場から信頼されない
  • 目的からズレる…システム刷新が目的なのに、システム視点が入っていないフローになる
  • 更新されない…作った後の責任者や更新ルールがなく、資産にならない

コンサルを入れると、これらを事前に潰すための設計ができます。例えば、最初に「目的別にどの成果物を作るか」「どの粒度で揃えるか」「例外をどう扱うか」を決め、ヒアリングの進め方とレビューの回し方を整えます。

特に重要なのは、コンサルを「作業者」としてではなく、全体統括やアドバイザリーとして位置づけることです。経験・知識・推進力を活かしてもらうことで、プロジェクトは一気に前に進みます。

【経験・知識・推進力を買う】コンサルの役割と成果

業務可視化のコンサルを一言で言うなら、「きれいな図」ではなく「失敗しない進め方」を提供する存在です。 もちろん成果物も作ります。しかし本質的な価値は、可視化をプロジェクトとして成立させ、意思決定に使える状態へ持っていく設計力と推進力にあります。

進め方の設計…目的と成果物の粒度を揃える

可視化が止まる原因で多いのは、最初に「何のために」「どこまで」「どの粒度で」を決めないまま着手することです。 コンサルがまずやるのは、現場にヒアリングしながら図を描く前に、目的と成果物の定義を揃えることです。

  • 目的の揃え…業務改善なのか、システム刷新なのか、BPOなのか、内部統制なのか
  • 対象範囲の揃え…どの部門、どの業務、どこまでをプロセスとして扱うか
  • 粒度の揃え…概略フローなのか、手順書レベルまで落とすのか
  • 表記ルールの揃え…スイムレーン、記号、例外の書き方、用語の統一

この「揃え」を先にやることで、途中で発生しがちな粒度バラバラ目的ズレレビュー地獄を避けられます。

目的別に成果物を変える…システム刷新/BPO/内部統制

同じ「業務フロー」でも、目的が違えば、フローに載せるべき情報も、求められる精度も変わります。 コンサルは目的に応じて「成果物の型」を切り替えます。

目的フローで重視すること成果物のイメージ
システム刷新現状把握システムとの関係が分かること担当レーンに加え、必要に応じてシステムレーンや入出力を整理
BPO切り出せる業務標準化できる範囲が分かること定型業務を中心に、例外を整理し、パターンを減らす設計
内部統制統制ポイント証跡が追えることフローと統制情報の整合、関連資料へのリンク設計など

目的がシステム刷新なのに「システム視点が入っていないフロー」になってしまうと、完成しても意思決定に使えません。 コンサルはこのズレを防ぐため、最初に目的に合う成果物の形を明確にします。

フローチャート中心で全体の相関を見える化する

可視化の手段としてはフローチャートが最も扱いやすく、プロジェクトを前に進めやすい形式です。 箇条書きの手順は一見書きやすい反面、前後関係や相関関係が見えにくく、部門間のつながりが把握できません。

フローチャート中心にすることで、次のような「判断に必要な見え方」が作れます。

  • 全体の流れ…どこから始まり、どこで終わるか
  • 前後関係…前工程の遅れがどこに影響するか
  • 部門間の受け渡し…誰から誰へ、何が渡るか
  • 相関関係…関連する別業務や例外がどこにぶら下がるか

コンサルは「見える化の形式」を決めるだけでなく、レビューで迷子にならないように読み手が理解できる見せ方まで整えます。

更新と運用まで見据えて「作って終わり」を防ぐ

業務は必ず変わります。人が変わり、組織が変わり、システムも変わります。 そのため、可視化成果物が資産になるかどうかは更新される仕組みがあるかで決まります。

コンサルが運用面で整えるのは、次のようなポイントです。

  • 更新責任者…誰が変更を反映するか
  • 更新トリガー…システム変更、組織変更、監査指摘など、いつ更新するか
  • レビュー手順…誰が確認して承認するか
  • 共有の設計…保管場所、版管理、閲覧権限、リンク切れ防止

「納品したら終わり」ではなく、社内で回り続ける形にすることが、コンサルの成果です。

品質の担保…目的に合わない成果物を避ける

業務フローの品質は、見た目の美しさより目的に合っているかが重要です。 目的がシステム刷新なのに、重要なシステムとの関係が読めない。流れが往復していて理解できない。業務の流れとデータの流れが混ざっていて解釈できない。 こうした成果物は、いくら時間と費用をかけても「使えない」状態になります。

コンサルが品質面で担保するのは、次のような観点です。

  • 読みやすさ…流れが自然で、迷子にならない
  • 構造の妥当性…レーン設計、入出力、例外の扱いが整理されている
  • 目的整合…システム刷新ならシステム視点、BPOなら標準化視点、内部統制なら統制視点が入っている
  • 抜け漏れ防止…重要な分岐や例外が落ちていない

ここが整うと、可視化の成果物は「資料」ではなく、業務を変えるための基盤として機能します。

合意形成の支援…現場抵抗を前提に進める

可視化は、現場の時間を使います。ヒアリングを受ける。業務を説明する。レビューに参加する。 この負担があるため、現場から「なぜそんなことをするのか」という反発が起きるのは自然です。

ここで重要なのは、コンサルが現場を説得することではなく、顧客側がトップダウンで周知し、会社の業務として位置づけることです。 コンサルは、その合意形成が進むように「進め方」を支援します。

  • 関係者整理…誰の協力が必要で、どこが詰まりやすいかを先に洗い出す
  • 説明の型…可視化の目的と意味を、現場向けに短く伝える
  • 場づくり…キックオフ、レビュー会、意思決定の場を設計する
  • 抵抗の扱い…例外対応、負荷の平準化、スケジュール調整の現実解を用意する

現場抵抗が起きても前に進むプロジェクトは、最初から抵抗が出る前提で設計されています。 コンサルの推進力は、この「前提の設計」を含むところに価値があります。

【内製かコンサルか】失敗しない役割分担と選び方

業務可視化は「内製でやるべきか」「コンサルに任せるべきか」で迷いやすいテーマです。 結論としては、二択ではなく目的と体制に合わせて役割分担を設計するのが現実的です。

可視化は作った瞬間がゴールではありません。業務が変われば更新が必要になり、整備し続けて初めて資産になります。 その前提に立つと「どこまで社内に残したいか」「どこを外部で補うべきか」が整理しやすくなります。

作業者として外注するのは危険…統括と助言が本命

コンサルを入れる時にありがちな失敗が、コンサルを作業者として丸投げしてしまうことです。 一見すると早く進みそうですが、次のような問題が起きやすくなります。

  • 判断が顧客側に残らない…出来上がりを見ても、良し悪しを評価できない
  • 目的とズレた成果物になりやすい…刷新が目的なのに刷新で使えないフローになる
  • 業務が変わった時に更新できない…結局、ずっと外部依存になる
  • 現場の納得感が薄い…自分たちの業務なのに外部が勝手に作った感が残る

コンサルの本命は、作業代行ではなく統括と助言です。 社内の事務局が主体となり、コンサルには「進め方の型」「レビューの観点」「品質の担保」を持ち込んでもらうほうが、成果物も運用も強くなります。

役割社内が持つと強いことコンサルが持つと強いこと
企画と方針目的の決定、対象範囲、優先順位、意思決定目的別の進め方、成果物の型、プロジェクト設計
ヒアリング業務理解、関係者への依頼、社内調整聞き方の設計、抜け漏れ防止、例外の整理
作図日々の更新、運用の継続初期のテンプレ化、標準化、品質基準の作成
レビュー現場合意、責任者承認、運用ルールの確立品質観点の提供、粒度統一、目的整合のチェック

「外注するならコンサルである必要があるのか」という問いに対しては、 単なる描画作業なら派遣や外注でも成立します。 一方でコンサルを入れる価値があるのは、経験と推進力で全体を回す必要がある時です。

内製で詰まりやすいポイント…目的不明確と成果物ズレ

内製は、ノウハウを社内に残せる点が大きなメリットです。 ただし、知識や経験が不足していると、途中で止まりやすくなります。 特に詰まりやすいのは目的の曖昧さ成果物のズレです。

よく起きる内製のつまずきは次の通りです。

  • 目的が途中でブレる…業務改善のつもりが、いつの間にか手順書作りになって終わらない
  • 粒度が揃わない…部門ごとに詳しさが違い、比較や統合ができない
  • 抜け漏れが多い…例外や分岐が落ち、現場レビューで炎上する
  • 仕上がりが目的に合わない…刷新が目的なのにシステムとの関係が読めない
  • 更新設計がない…完成後に誰もメンテしなくなり、使われなくなる

ここで重要なのは「内製が悪い」のではなく、 初期設計と品質基準がないまま内製しようとすることが危険だという点です。 つまり、内製で成功するには、最初に進め方の型を入れることが必要になります。

おすすめの型…内製+アドバイザリーで自走に寄せる

実務で再現性が高いのは、内製を主軸にしつつ、コンサルをアドバイザリーとして使う型です。 これなら、成果物の品質を担保しながら、社内にノウハウを残せます。

おすすめの進め方は、次のように段階を分けるイメージです。

  1. 立ち上げ…目的、対象範囲、粒度、表記ルール、レビュー方法を決める
  2. 試作…代表業務でフローを作り、品質基準とテンプレを固める
  3. 展開…テンプレを使って社内で量産する
  4. 運用…更新責任者と更新ルールを定め、継続して整備する

この時、コンサルに期待すべきは「全部作ってくれること」ではなく、 立ち上げと試作で迷わない状態を作ってくれることです。 具体的には次のような支援が効きます。

  • 目的別の成果物の型を提示し、ゴールのズレを防ぐ
  • 粒度の揃え方例外の扱いを決め、終わらない状態を防ぐ
  • レビュー観点を提供し、現場の「ここが分からない」を早めに潰す
  • 更新と共有の設計を先に決め、作って終わりを防ぐ

内製とコンサルの選び方は、結局のところ何を社内に残したいかで決まります。

  • 短期で成果物を揃えたい…統括型のコンサル比重を高める
  • 長期で自走したい…内製主体+アドバイザリーで型を移転する
  • 刷新やBPOなど失敗できない…初期設計と品質担保を外部で補う

最終的に目指すのは、コンサルがいなくても回る状態です。 そのためには、最初から「丸投げ」ではなく、型を移しながら自走に寄せる設計が一番失敗しにくい選択になります。

【まとめ】業務可視化にコンサルを入れるメリット…経験・知識・推進力を“買う”とは

業務可視化のコンサル価値は、作図の代行ではなく「失敗しない進め方」を手に入れることです。目的に合う成果物の粒度を揃え、品質を担保し、現場抵抗や合意形成を前提にプロジェクトを推進できます。短期で形にしたい局面ほど効き、長期では内製を主軸にアドバイザリー型で自走へ寄せるのが再現性の高い選択です。

  • コンサルは作業者ではなく統括と助言の役割で入れると効果が出やすい
  • 目的別に成果物の型を変え、粒度ズレや目的ズレを最初に潰せる
  • 更新と運用まで設計し「作って終わり」を防げる
  • 現場抵抗を前提に合意形成を支援し、止まらない進行を作れる
  • 内製+アドバイザリーでノウハウ移転し、自走に寄せやすい
可視化プロジェクト絶対に失敗させないための7つのステップ
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ABOUT US
市橋 憲茂
市橋 憲茂(株式会社サン・プラニング・システムズ)
【業務プロセスの可視化・改善で20年】業務の見える化、業務シミュレーション分析による業務改善を推進。営業、コンサルタントを経て、現在はその価値を発信するマーケティング部門の責任者として、業務可視化の重要性を広く伝えながら、企業の改革を後押ししています。